パートとして

パートとして、楽しく長く働いていますが、社内のDX化の流れなどを見ていると非正規雇用ということもあり、「私の仕事無くなるのかしら?」という不安に襲われます。

企業側も、女性側も、女性が非正規雇用で働いていることに疑問を持たず、行動も起こさない。という現実の中で、雇用形態はどうであれ、長く会社に貢献している女性たちが、何が不安なのかもわからない不安に押しつぶされそうになっていることを、企業の皆さん気づいていますか?

歴史を振り返って欲しい。パートタイムという雇用形態ができたのはいつか、何がきっかけだったか?を。

日本では昭和22年に日本電信電話公社(現:NTT)が「パートタイム職員」として主婦を中心に雇用したのが最初でした。その後、1954年に大丸百貨店が主婦を「短時間勤務」の販売員として採用したことがきっかけとなり、「パート」という呼びかたも世間に定着していきました。

この背景には高度成長期があります。大丸百貨店が主婦のパートタイムの採用を開始した1954年ごろから、1973年ごろ、日本は飛躍的な経済成長を遂げて行き、その時の労働力として重宝されていたのが主婦のパートタイムという働き方です。

専業主婦が増えたのもこの頃、需要と供給がマッチしたとしか言えないですね。

現在はどうかと言えば、経済成長は30年止まったまま、又は衰退していると言われています。教育費も掛かり、住宅の購入も、車を持つことも容易でなくなったこの時代において、女性がパートタイムでしか働かないことは、家計を圧迫する可能性すらあります。

という現実に向き合っていかなければならないのではないでしょうか?と思います。

一昔ふうに言えば、大黒柱というパートナーのいる女性ですらパートタイムが難しくなっているにも関わらず、シングルマザーの場合、自分自身が大黒柱にも関わらずパートタイムを続けてしまう方も多いことが、生活困窮に繋がっていると考えられます。

高度経済成長期に、短時間働きたい女性とのニーズがマッチして定着したパートタイムという働き方。これ自体に疑問を持ち、パートタイムという働き方が生まれたように、今の時代にマッチにした働き方へと移り変わっていく時ではないでしょうか?

少し遡って、戦前の日本を見ると、女性が働くことは今以上に抑えられていましたが、現実的にはほとんどの女性が働いていました。この時代と今の時代が近しい気がしています。