性が自立できない状況の放置は、企業にも悪影響?
女性が自立できない社会課題を、長い間放置し続けたことで、既に女性の課題では済まなくなり、子どもたちへの貧困の連鎖は顕著に現れ、今では企業の経営にも影響をするほど大きな社会課題になってしまった。
福祉の枠を超え、社会経済に影響を及ぼし始めた。分かりやすいところでは人手不足がある。雇用の安定は厳しい状況であり、女性の場合は早期退職というリスクを企業は抱えている。女性の雇用に慎重になるのは無理もない。
厚労省の平成30年雇用動向調査によると、男性の離職率は12.5%、女性の離職率は17.1%となっている。パートタイム労働者の離職率は23.6%となる。女性の離職の原因の1位は人間関係であり、ハラスメントもひとつの原因です。企業としては、メンタル不全とハラスメントの被害を訴えられるのはリスクでもあり、できれば避けて通りたいことであることは間違いない。
現状は、女性のために企業がどう変化できるか?という解決策で溢れているが、女性の自立と9年向き合ってきた者から見ると、その解決策は本質ではないと感じる。
女性の本質の責任感と強さを、もっと上手に活用することで企業から必要とされ続ける優秀な人材が育つが、今は輝くダイヤに企業も、ましてや本人も気付かないまま時が過ぎているという、とてももったいない状況になっている。
今後、高齢女性の貧困率は、恐ろしいほど増えると想定している。貧困に陥りにくい人を見ていくと、やはり年齢と共に仕事が安定していく傾向がある。又は常に挑戦し続ける意欲がある人。女性の離職率の高さから見ても、職を転々としてしまうことが貧困を引き起こす理由であるのは明確である。男性でも自分の価値と能力を活用した発展的転職の場合は問題無いが、人間関係や仕事が馴染めないなどの衰退的転職により転々とする人の貧困率はやはり高い。衰退的転職をする人は自信が持てないという人が多い。ここで考えたいのが、女性が結婚生活、子育て中のブランクと言われる期間で、ほとんどの人が自信を失ってしまうということだ。
また自信を失っているからこそ、メンタル不全にも陥りやすく、モラハラ、パワハラを感じやすくなっている。ここも企業にとってはリスクとなり、このリスクにより就職が厳しくなってしまい貧困に陥る人も出てくるという悪循環がある。